うちの子、大暴れで治療ができない…どうすれば??

〜ある日の診療室での会話〜

お母さん
何件歯医者に行っても、大暴れでまったく処置ができません…どうすれば??このままでは、むし歯がさらに進行してしまいます…
パパ先生
お母さん大変でしたね…よく当院でもそのような患者さんが困って来院されます…治療方法についてお話していきますね。

歯医者さんが出来るようになる年齢は?

大人でも歯医者は嫌ですよね?

麻酔は痛いし…音はうるさいし…小さいむし歯なら放置してもいいかなー

どんどん、歯医者から遠ざかります…子供だって同じですよ!ただ、大人は我慢しているだけで、なるべくなら暴れたいぐらですよね…

大人が子供と違うのは我慢できるか出来ないかです。

「我慢できる年齢=歯医者ができる年齢」

となります。よって、1,2歳に黙って口あけろ!は無理です。当然泣きます。

じゃあ、何歳になったら歯医者さんができるようになるのでしょうか??
それについは下のような論文があります。

健常小児の歯科診療への適応・不適応の予測には歴年齢、発達年齢ともに3歳代で判別できることが明らかとなった、臨床においては歴年齢の方が、その簡便のため有用であり、歴年齢が3歳0か月以上であれば歯科診療に適応できる可能性があり、3歳0か月未満では不適応であることが予測された。

健常児の歯科診療へのレディネス 穂坂一夫ら他

ちょっと難しいですよね??

簡単にいうと3歳0か月以上であれば、トレーニングをおこなえば、歯科治療が上手に受けられる可能性があり3歳0か月未満だとトレーニグしても歯科治療は難しいとういことです。

中には1歳でも2歳でもできる子はいますが、ほとんどの子は大暴れです。
よって、トレーニングの効果がある3歳が1つの目安となります。

では、次に歯医者さんで行うトレーニングについて説明します。

歯医者さんのトレーニングとは?

お母さん
トレーニングも何ヶ月もしました…座るようにはなりましたが、その先が全く進みませんでした…
パパ先生
そうですね…よくあるパターンですね…出来ないのでフッ素塗って様子を見ましょうね、と言われて見ていたら、どんどん進行して穴が開いてしまうパターンが多いです。

歯医者さんに慣れるためのトレーニグがあります。

代表的な物としてはT.S.Dテクニック法(系統的脱感作法)などがあります。

T.S.D法とは

T(Tell:伝える)
S(Show:見せる)
D(Do:行う)

これからやることをを伝えるT(Tell:伝える)、実際に器具を子供に見せますS(Show:見せる)、そして実際にやってみるD(Do:行う)を行います。

いきなり、口の中で水をバーと出したらどんな子供もパニックを起こします。実際にやる前に体験させるのがT.S.D法です。

「あ、こんな感じなんだ、怖くないじゃん!」と思わせることが大事です。

他にも沢山のトレーニング方法(モデリング法、トークンエコノミー法、モデリング法…などなど)があり、子供を上手に治療ができるように誘導しながら、処置を行います。

よって、トレーニング自体が理解ができないと効果が発揮されません。
よって、トレーニングができる年齢が大体3歳となります。3歳未満だとその子の発達レベルにもよりますが、中々難しいです。

また、一番難しいのが、トレーニグは何回まで続けたらいいのか?です

様々な論文でばらつきがありますが、2〜3回が一つの目安になります。

よって、それ以上はやっても効果が無いことが多く、逆にこれ以上悪化させないためにも違う方法を考える必要があります。

トレーニングが効果がない子供への対応法

トレーングをやっても効果がなかった場合には次のような対応法があります。

トレーニングが困難な子への対応法

・抑制治療
・全身麻酔
・小児歯科専門医に相談する

抑制治療

抑制治療とは子供を押さえつけて治療をする事です。

・レストレーナー(ネットでぐるぐる巻)
・タオルでぐるぐる巻
・徒手抑制(保護者、スタッフ総動員して押さえる)

などがあります。

一番代表的な物はレストレーナーという抑制器具です。

参考サイト:https://www.muranaka.co.jp/online/products/detail.php?product_id=11376

子供は暴れるため、どうしても危ないです…

3歳超えてくると、母親1人では抑えるのも難しいです。
無理やり押さえて、肘を脱臼させてしまうなんてことや、子供の手が出てきて器具に当たり舌が切れちゃった…などがあります。

レストレーナーを使用すると、動きも少なくなり安全に治療できます。よく、レストレーナーを見せると保護者から可愛そう…なんて声も聞こえますが、安全に、素早く治療を終わらせるためにも有効な道具だと思います。

僕らは治療中、子供の安全をまもるためにやるシートベルトと捉えて使用しますよ。

※抑制した後で一番重要なことがあります。
絶対に上手に出来るようになるまで、歯科医院に歯のクリーニングなどで通ってください

押さえたまま、怖いまま終了すると、歯科恐怖症になってしまします!
年齢が上がって、トレーニングの効果が出てくるとある日突然、上手に座れるようになりますよ!

抑えると歯科恐怖症になるのでは?とご心配されますが、抑制後にそのまま歯科医院に来なくなると歯科恐怖症になります。

「あ、私出来るじゃん!」「歯医者できるじゃん」「もう歯医者怖くない!」

となってから終了をしてくださいね。
抑制治療した後は慣れるまで、恐怖がとれるまで通院するのが鉄則となります。

全身麻酔

歯医者で全身麻酔!?

とびっくりされる保護者が多いですが、結構多いですよ!
東京の歯科大学病院だと、2〜3ヶ月待ちなんて普通です。

こんなお母さんにはオススメです。
・大暴れで歯医者に連れて行くことすら困難
・年齢が高い、体が大きくて押さえられない
・抑制治療したら歯科恐怖症が心配

下の記事を参考にしてください↓

小児歯科専門医に相談する

歯医者さんにも色々な専門分野があります。

僕らみたいな小児歯科専門医の存在はあまり知られていません。
子供の扱いは僕らはプロです。一般の歯医者さんで出来なかった患者さんもスムーズに治療まで誘導する事が可能なことも多いです。

「暴れて治療が出来ない」なんて患者さんは毎日来ますよ!是非、小児歯科専門医にご相談ください。

小児歯科専門医については下の記事を参考にしてください↓

まとめ
暴れて歯医者にいけない…大変だし、子供が可愛そうだし、痛みがないから様子みよう。が一番良くないです。更に悪化するともっと治療が大変となりますよ!

まとめ

「大暴れ、かかりつけ医の先生にはこちらでは出来ないと言われて呆然…どうすれば??と放置していたら悪化していく…」

こんな保護者を何人も見てきました。是非、小児歯科専門医の先生達におまかせください。

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