子供の永久歯が欠損してたと分かったら知って欲しい事

お母さん
歯が抜けなく心配になり歯医者さんでレントゲンを撮ったら、歯が無いと言われました。どうすればいいのか…
パパ先生
それはご不安ですよね…今回は永久歯が欠損していたときの対応方法について説明します。

永久歯がないとは?

永久歯が無いことを「先天性欠損」と言います。

永久歯がない!?そんなことあるの??保護者からびっくりされますが、実は結構な確率でいます!

「10人に1人の割合」

で永久歯が欠損している可能性があります。

多いですよね…だから決して稀なことでも、変な事でもないですよ!

原因は?

原因としては…

・遺伝的傾向
・感染、薬剤(抗がん剤)、栄養障害、外傷などの環境的な要因
・進化の過程での減少

などが挙げられます。

遺伝的傾向

実は僕も下の前歯が先天性欠損で、祖父、父、僕の3代にわたり前歯が欠損しています。遺伝的傾向を実感してます…

また、癒合歯があると永久歯の欠損する可能性が高くなりますので注意が必要です。

癒合歯については下の記事を参考にしてください。

感染・薬剤(抗がん剤)・栄養障害・外傷などの環境的な要因

遺伝的な傾向がなくても「感染・薬剤・栄養障害・外傷などの環境的な要因」で先天性欠損がおこる可能性があります。

特に歯が作られてるときに抗がん剤治療などをすると、薬の影響で歯が欠損したり、歯の根が短かくなるなどの副作用が出ることがあります。

進化の過程による欠損

永久歯数の減少は進化現象によるもので、人間はだんだん歯が少なくなってきています。

最近の子は顎が小さい!なんてよく聞きませんか??
柔らかい食べ物などが原因で顎が小さくなり、歯数の減少につながっていると考えられます。

人類の進化によって、口の中も小型化、欠如へと変化しています。

欠損しやすい歯は?

歯の種類別では、前から5番目(第2小臼歯)と前から2番目(側切歯)の欠如が多いという結果が出ています。

この部位で交換する年齢になっても歯が出てこない!乳歯が抜けない!ってときは先天性欠損の可能性があります。

参考サイト: 吉祥寺セントラルクリニックhttp://www.k-central.jp/other/ketujo/

永久歯がないまま放置したらどうなるの?

お母さん
じゃあ、乳歯があるなら永久歯がなくても乳歯を使い続けてたらいいんですか?
パパ先生
実は乳歯は一生使えるほど耐久力がありません…

乳歯は歯の厚さが薄く、歯根が短いので一生使うことが出来ないことが一般的です。突然グラグラして抜けてしまう…なんて事が多いです。

他にも次のようなデメリットがあると言われてます↓

永久歯が先天的に欠如していると、大人になっても永久歯が生えるべき場所に乳歯が残ったままになります。

乳歯が残っても、咬み合わせとして機能する分には問題ありませんが、乳歯は永久歯よりエナメル質や象牙質が薄く、歯の根も短いため、残念ながらあまり長持ちはせず、二十歳前後で抜けてしまうことも少なくありません。

 そして、抜けた後そのままにしていると、周辺の歯が動いたり倒れこんだりして、歯並びや咬み合わせを崩す要因となってしまうのです。それだけでなく、あごの成長に悪影響を与えたり、顎関節症などにつながったりする可能性も。また、前歯の隙間や乳歯の見た目を気にして社会生活に消極的になるなど、心理面での影響も見逃せません。

参考サイト:日本臨床矯正歯科医会

歯がないとわかった時点で歯医者さんに長期的に管理してもらいましょう!

永久歯が欠損していたときの対応方法は?

永久歯がなかった場合には次のような治療方法があります。

・ブリッジ
・インプラント
・入れ歯
・矯正治療

どの治療方法もメリット・デメリットがありますので、かかりつけ医さんと相談しておこなってください。

ただ、僕個人としては保護者には次のような説明をしています。

すでに歯並びがガタガタ
→どうせ矯正が必要なので、矯正によって歯を移動して歯がないところをつめてしまいます。
矯正をメインにする

歯並びが綺麗!矯正いらない
→隙間を保隙装置で維持して、大人になった(成長が止まった)ときにインプラント、ブリッジなので隙間を埋める。
インプラント、ブリッジをメインにする

※その時の年齢、お口の中の状況によって異なりますので参考程度でみてくださいね。

6本以上の先天性欠如歯がある場合「指定自立支援医療機関(育成・更生医療)」の指定を受けている矯正歯科診療所あるいは病院での治療に限って、自費ではなく、保険適応にて矯正治療が受けられます!!
指定自立支援医療機関一覧

まとめ
永久歯が欠損していると言われたら長期的な管理が必要となります。そのまま放置はせず、乳歯が抜けたときには、どのような治療をするのか、かかりつけ医で相談しておいてください。