粘液嚢胞とは?

お母さん
子供の唇に小さくプクッと水風船のように膨らんでいます。
潰れたり、膨らんだりを何度も繰り返しています、大丈夫ですか??
パパ先生
これは粘液嚢胞ですね。何度も繰り返すのが特徴的です。
今回は粘液嚢胞について説明しますね。

粘液嚢胞とは?

口の中の粘膜には小唾液腺という、唾液を作り出す器官があります。

唾液腺はホースのような器官で、常に唾液が流れています。その唾液腺が詰まったり、噛んで傷ができてしまうと、うまく唾液が流せなくなり、水風船みたに粘膜が膨らんだ状態を「粘液嚢胞」といいます。

「一度できたら何度も何度も繰り返す…」
「子供が気になって触ってしまう…」
「一度歯科医院で切除したけどまた出来てしまった…」

主な粘液嚢胞の特徴です。当てはまりますか??

原因は?

次のようなことがあると粘液嚢胞が出来ると言われます

粘液嚢胞の原因

1,咬傷(唇、舌、頬などを噛んでしまった傷)
2,歯列矯正の器具が当たる
3,歯の交換期
4,歯列不正
5,習癖(指しゃぶり、下唇癖、爪噛み…)

などが原因と言われています。
全体的に共通していえるのが、継続的な刺激、慢性的な刺激がずっと続くと出来やすい傾向にあります。

それぞれについて詳しく説明していきます。

咬傷(唇、舌、頬などを噛んでしまった傷)

ご飯を食べていたら、おもいっきり下の唇を咬んだ…口内炎になるかな??あれ、逆に膨らんできた…
こんな経験ありませんか??

・凹んだのは口内炎
・凸んだのは粘液嚢胞

となります。
粘液嚢胞はたまたま咬んでしまった場合には、勝手に潰れて無くなってしまいますが、いつも同じところを咬む…なんて方は何度も再発する傾向があります。

何度も再発を繰り返しいると、水風船のように柔らかかった物が固くなってしまい消失しにくくなります。
そんな時は歯医者さんで相談してください。

歯列矯正の器具が当たる

矯正の器具をつけた途端、唇に器具が引っかかり粘液嚢胞が出来てしまった…という相談も多いです。

やはり、咬傷と同じで、常に器具による慢性的な刺激があると粘液嚢胞が出来やすく、再発しやすい傾向にあります。矯正器具を外したらすぐに治ることもお多いので、担当医に相談して対応してください。

歯列不正

歯並びの問題でよく咬んでしまう…出ている歯が唇にあたる…などでよく同じ場所に粘液嚢胞が出来やすいことがあります。また、刺激が慢性的に続く場合は何度も再発する可能性があります。

歯並びが問題で粘液嚢胞ができてしまう場合は、矯正をする、歯医者さんで調整してもらうなどの対応が必要です。

歯の交換期

子供の歯が交換する時期(5〜10歳)は要注意です!
歯が抜けた隙間に下唇を吸い付けて遊んだりすると慢性的な刺激になり、粘液嚢胞が出来やすいとされます。また、グラグラしているときも刺激になり粘液嚢胞が出来やすくなります。

子供ではこの時期に出来る子が多いですよ!

習癖

下のような癖が粘液嚢胞の原因となります。

・指しゃぶり
・爪噛み
・下唇を咬む癖

などの慢性的に刺激を加える行為は粘液嚢胞をつくる原因となります。
特に下唇を咬む癖は無意識で行うため、癖自体も治りづらく、粘液嚢胞の原因となりやすいので注意が必要です。

よく出来る場所・年齢

よく出来る場所

圧倒的に下唇に多いとされます。

下唇が最も多く37例(67.3%)であった。次いで舌に9例(16.4%),口腔底に7例(12.7%),頬粘膜に1例(1.8%)上唇に1例(1.8%)みられた。


参考文献:小児の粘液嚢胞55例についての臨床病理学的観察  熊谷 和美ら他

間違って自分で噛んでしまう場所として、下唇、舌、頬が多いですよね??上唇はあまり噛まないですよね??
これがよく出来る原因の1つだと思われます。

よく出来る年齢

粘液嚢胞はどんな年齢層のでも出来ますが、15歳以下の子供がほとんどです。

特に5〜9歳の下の前歯が萌出する子供に多いとされます。

5~9歳 は各年齢とも目立って多く37例(67.3%),1~4歳に 11例(20%),10~14歳に7例(12.7%)

参考文献:小児の粘液嚢胞55例についての臨床病理学的観察  熊谷 和美ら他

これは、歯の交換時期が影響していると考えられます。

歯がグラグラしていたり、歯が抜けてその隙間に吸い付ける癖ができると粘液嚢胞が出来ることがあります。下の前歯が抜ける5〜9歳に粘液嚢胞ができてしまうのはコレが大きな理由です。

治療方法

粘液嚢胞に治療で注意が必要なのは、再発率が高いということです。

「慢性的な刺激がある=粘液嚢胞ができる」

よって、刺激が存在し続けるば粘液嚢胞が再発する!!ってことです。

よく、「他の歯医者さんで何度も粘液嚢胞を切除しても再発するんです…」とセカンドオピニオンで来院されますが、原因が除去されていないからです。

「歯がグラグラしている」、「下唇を咬む癖がある…」などの原因がある場合には、まずは原因を無くしてから、切除する必要があります。

粘液嚢胞を切除すれば終わり!!ではないことを覚えておく必要があります。

※実際の粘液嚢胞の切除の仕方です。出血に弱い方は見ないでください。

まとめ

粘液嚢胞は慢性的な刺激があると再発しやすいです。

粘液嚢胞の原因をしっかりと追求し、除去してから切除などの処置が必要となります。
間違えて咬んでしまったなど、慢性的な原因にならない場合には、粘液嚢胞が出来ても、気づいたときには無くなっていることがあります。

かかりつけ医で確認していください。

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